アドベンチャーゲームのシナリオは最も大切なものです。キャラクターの魅力も大切ですし、独創性もたいせつです。
でもエンジニアが最も重視するべきところはユーザーにどのような体験をさせたいか、してもらいたいか、というところです。

このゴール地点をしっかり決めて進めていかなくては途中でぶれてしまうことが多いのです。 ちょっと怖いと感じるものや、ワクワクする感じ、ドキドキする感じ。
こんな感覚は日常生活ではそうそう得られるものではありません。
非日常的な感覚を味わう為にユーザーはゲームを楽しむのです。

外国のアドベンチャーゲームの場合、キャラクターの動きがぎくしゃくしていて、物をピックアップするにも操作が分かりにくかったり、すごく考えないと次に進むことが難しくて実際、続けるのは難しく途中でやめてしまうものが多いのです。
キャラクターの動きもストーリーの流れも、日本のアドベンチャーゲームの方が全てにおいてスムーズに感じます。

スムーズなキャラクターの動きは人間の動きに近いものですから、ますますユーザーはキャラクターに親近感を感じるようです。
こうなってくるとユーザーはどんどんゲームの世界に入り込んでいきます。
ユーザーをここまでゲームの世界に引き込むには、臨場感あふれる音楽も必要かもしれません。

ですが、しっかりと最終的な目標があれば、各スタッフがオリジナリティを加えたものを提案してきても、問題はありませんしエンジニアの想像以上のものに出来上がることがあります。
まずはスタッフとのしっかりしたシナリオの確認と認識が必要です。
そして、何度かミーティングで確認することも大切です。
時間が経過すると人間は大切なポイントを忘れてしまうものですから、その確認作業もエンジニアの大切な仕事ではないでしょうか。